Bach & Shostakovich: Preludes & Fugues, Vol. 2- Olli Mustonen

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ムストネンによるバッハ&ショスタコーヴィチの「プレリュードとフーガ」の第2弾。(第2弾のほうは輸入盤のみらしい。)

第1弾では、バッハから始まり、ショスタコとがある調的配列に従って組み合わされ、最後はバッハで終わったが、こちらは第1弾で弾かれなかった曲で(すなわち全く逆に)構成され、ショスタコから始まり、ショスタコで終わる構成になっている。

第1弾でも感じたが、バッハとショスタコを1つの流れの中で聴かせるということで、ムストネンは基本的に両作品ともかなり現代的なアプローチで聴かせる。特にバッハの演奏は、楽器を朗々と響かせたスピード感溢れる演奏が多く、これまでのピアニストの演奏にはないものだ。鋭いタッチやポリフォニックな響きが際立つ名演だといえる。

バッハ&ショスタコーヴィチ/プレリュードとフーガ Vol.1- オリ・ムストネン

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バッハの「平均律」とショスタコーヴィチの「プレリュードとフーガ」を混ぜて、1つの作品にしてしまったというアルバム。

ただごちゃ混ぜにしたのではなく、調性に考慮して並べられているので、確かに時代を隔てた2人の作曲家の作品にも関わらず、違和感なく聴ける。

しかし特筆すべき点はその個性的な作品の配列よりも、ムストネン特有の研ぎ澄まされたタッチだろう。とにかく鋭い。グールドを思わせるノン・レガート奏法で、各声部が明瞭に浮き上がってくる。