ベートーヴェン:交響曲全集&序曲集- デヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団

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何たって、ベートーヴェンの交響曲が全部入っててさらに序曲が色々入って2700円なんだから、超お買い得!

で、演奏だが、非常に爽快なベートーヴェンという感じだ。ベーレンライター新全集版という新しい楽譜を使用して演奏したらしい。実際の音としては、従来の演奏には聞こえなかった旋律がものすごく目だって聞こえるなどの効果が聞き取れる。例えば、最近の多くの交響曲の録音では、管楽器がソフトであまり聴こえない傾向がある。レコード時代の演奏では、かなり鋭い音がするのに、である。楽器の改良の結果、管楽器の鋭さがなくなってしまったのだろう。ジンマン指揮のこの演奏では、その管楽器の音がかなり目立つのだ。 おそらく、意図的にその鋭さを蘇らせたのだろう。他の歴史的巨匠との演奏と比較して聴いてみると面白いと思う。

爽快で新しいが、突飛なアイデアを試すというのではなく、ベートーヴェンの時代の響きを意識した(「オーセンティック」にこだわった)演奏だ。