この曲は、浅田真央選手がスケートに使用した曲ということで、耳になじみのある人も多いでしょう。
不気味さを伴いながら、静かに曲が進んでいきますが、途中から3連符の音形が出てきて、盛り上がり、重厚な和音で冒頭の主題が奏でられ、最後は静かに幕を閉じます。
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ショスタコーヴィチ(1906-75)というと、15の交響曲で有名ですが、ピアノ音楽の分野においても素晴らしい作品を残しています。 その1つ、「24の前奏曲とフーガ」はバッハへのオマージュといえる作品。バッハの「平均律クラヴィーア曲集」からの影響を受けた古典的な作風ながらも、この作曲家らしい近代的な響きが印象的な、感動的な作品です。
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ラグタイムってのは、1870頃からアメリカで広まったピアノ様式で、左手の「ズンチャズンチャ」という伴奏(ストライド)と、シンコペーションのメロディーが特徴です。
代表的な作曲家はスコット・ジョプリン(1868-1917)。メープル・リーフ・ラグやエンターテイナーという曲が有名ですね。CMなどでも流れているので、耳になじみのある方も多いかと思います。
楽譜も売られていますが、作曲者本人や様々なピアニストの演奏を聴く限り、スウィングして演奏したり、即興的なフレーズをちりばめたり、色々アレンジする場合が多いようですね。この手の音楽は、あまりキッチリ楽譜どおりに、という感じでもないんですかね。
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あと、マルティン・シュピッツナーゲルという人の演奏がすんげー上手いので、掲載しておきます。
シェーンベルクという作曲家が発明した、12音技法(ドデカフォニー)による音楽というのは、いわゆるハ長調、ト長調といった調性音楽とは異なる技法によって作られた音楽であり、まあいってみれば多くの人が「難解」というイメージを抱く音楽の代表格です。
かいつまんで説明すると、1オクターブの中の半音階全ての音(計12音)を並べる。これを音列といいます。この音列を基本に、反対から並べたり、転回したりしながら、曲を作っていくわけです。同音の反復はOK。
一昔前までは、私も嫌いだったのだが、とある事情で、ハ長調、しかもコードは2つしか出てこないような音楽ばかり聴く機会が多くなり、それはそれでなかなか疲れるのであります。分かりやす過ぎるのも、どうかという。。。その反動としてか、最近、シェーンベルクの音楽やウェーベルンの音楽が、心地よく感じるようになってきました。人間の感覚も、その時おかれた環境によって変わるものですね。
大ざっぱに言ってしまえば、クラシックの古典的なやつとか、ポップス、ジャズなど、世に広まっているメジャーな音楽は表向き違う響きに聴こえますが、根幹の理論はほぼ同じ「機能和声」の法則に従って出来ているわけです。多くの人が調性音楽を心地よく感じるのは、この「機能和声」のため。これらの「調性音楽」に物足りなくなったら、シェーンベルク以降の12音技法による音楽を聞いてみることをお勧めします。楽譜を読める人は、是非楽譜と共に聴いてみて下さい。「メチャクチャ」どころか、物凄く厳格な法則に則って作られていることが分かります。