Inside Out [Import, From US] キース・ジャレット

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005ND35/
2001年発表。キース・ジャレット、ゲイリー・ピーコック、ジャック・デジョネット3者が繰り広げるフリー・インプロヴィゼーション。曲による束縛のない「無」の状態から、音楽が自然と形成されていくプロセスを聴くことができる。

どのトラックも素晴らしいが、特に4番目の”Riot”が印象深い。個人的には、このアグレッシブな世界は、ハードロックとも通ずるように感じた。このトラックに限らず、このアルバムの世界は「ジャズ」という枠を越えている。この3者の音楽的イディオムの豊富さには驚嘆する。真の意味で「ジャンルの垣根を越える」ことのできる人たちだからこそ可能な音楽だと思う。

銀界 – 山本邦山、菊池雅章、ゲイリー・ピーコック他

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001VA11YW/
尺八の山本邦山と菊池雅章ら日本を代表するジャズプレイヤー、それにあのゲイリー・ピーコックが顔合わせした極めてユニークなアルバム。

作曲は菊池らしいが、サウンド的には山本の尺八が全面に出ている感じだ。異質と思っていたものがとても自然に融合していて驚いた。聴きやすく、かっこいいサウンドに仕上がっている。

パリ・コンサート- キース・ジャレット

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000793AZ6/
キース・ジャレットのパリでのソロ・コンサート(1988年)。この演奏の特徴は、バッハなど、バロック風のテイストが強いことだろう。対位法的な要素も感じられる。完全即興でこれだけ入り組んだ、完成度の高い音楽ができるということ自体驚異的だ。

さすがバッハへの造詣が深いキース・ジャレットだが、やはりジャズピアニストならではの響きが微妙に混ざり、美しい世界を作り出している。

数あるキースジャレットのソロ・コンサートの中でも、ベスト3に入る名盤だと私は思う。とにかく聴いてみるべし。

ザ・ケルン・コンサート – キース・ジャレット

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000197JHW/
キース・ジャレットのもっとも有名なソロ・コンサートのCD。叙情的なメロディーだし、とても聴きやすい。

感動の深さという点では、「パリ・コンサート」や「ラ・スカラ」の方が上だと個人的には思う。


と、2005年に書いたが、2014年になって改めて聴いてみると、PartⅡbあたりの高揚感は、神がかっている。相当状態の悪いピアノで弾いたらしい。確かに、ピアノの鳴りが電子ピアノっぽい感じで少々独特な感じはするが、それでも研ぎ澄まされたタッチでしっかり鳴らしているのが流石。

PartⅡcは、「Memories of Tomorrow」というタイトルで、他のアーティストにカバーされてもいる。(が、本人のこの即興に勝る演奏は聴いたことがない・・・)